ビミョー

高橋克彦「完四郎広目手控」がおもしろかった。
浮世絵をモチーフにしていて、挿し絵に使っていたけれど
さすがにモノクロなので、きれいな写真で見たくなった。

それで昨日、もーちゃんと会う前、本屋さんで「広重」と
北斎」のウイークリーブックとかいう週刊の薄い画集を
買う。情報量は多くはないけれど、この印刷の技術と内容で
350円って、すごい安さ。

ちょっと前のことだけれど。
先日実家に帰省したとき、「群馬県立自然史博物館」へ行った。
そこでのこと。

恐竜の発掘現場が、床下に再現されていて。ざっと十畳ほど
の広さをガラスで覆い、その大体3メートル床下に、土盛り
や骨や人形や、臨場感ってことなんだろう、缶コーヒー
なんかが小道具として配置されていた。

甥も妹も大喜びでガラスの上を歩き回り、その向こうの端の
展示物に見入っている。もちろんわたしも行こう、と一歩
足を踏み出すが・・・踏み出せない・・・、足が固まって
しまう。
ガラス面を支える鉄骨の梁の上を、平均台みたいに伝おうか
と思うけれど、それでも足は動かない。

我ながらあきれた。今立ってる床だって、ガラスと床材の
差しかないのに、見えるということが、わたしを硬直させる
んだね。

人間の目とか脳とかの働き、って本当に微妙だ。