油絵は楽しい

6日間のスクーリング終了。

最終日は、みんなで作品を囲み、自分の作品への
取り組みなどを話し、そのあと、先生が講評してくれる。

神戸のコンドウさんは、「油絵は、描き直しがきくので
人生とおんなじ」と言って、みんなの笑いを誘った。

彼は、最初バックをまっ赤に塗り、そこに黒の怪しげな
雲みたいなものを後光のように入れて「女の怖い情念
を演出した」と言って、周囲のわたしたち女性を苦笑
させた。
でも先生に「物語は、ナシにしましょうよ」と指摘されると、
あっさり縦じまにした。今度は「ここは舞台なんだよ」と
転換。大胆だ。でも、物語からは離れられないらしい。

名古屋のスギヤマさんいう30代くらいの男性は
「3日めくらいから、モデルさんに嫌悪感を持ってしま
って、どうしても顔を観ることができなくなった。
それからはほとんど見ずに描いた」というので、これには
みんなが同情した。
すごく上手だと思ってみていたけど、そういえば、だんだ
ん憎らしげになっていった。
肌も、どんどん年とっていったよ。

神戸のコンドウおじさんはすかさず、「女を感じたんだな」
としたり顔。なんとなく、セクハラな解釈。罪がないだけ
に、どうにも。スギヤマさんは、苦笑いだった。

埼玉のベテラン女教師セキモトさんは、
「からだの色がピンクすぎたのと、背景の色と合ってない」
と反省。すると、先生「色はいいけど、顔の表情が古いですよ
ねぇ」で爆笑。「聖徳太子みたい」って。ほんとだ。

わたしは「顔と体がちょっと別ものになってる。首は
もっと短いよね」
と指摘されたけど、お初なんだもん、自分では、納得。

今回わたしは寝不足にもならず、快調だった。
でも中には、京都でホテル暮らしのほうが現実離れ
できていい、という人もいた。
それもそうかも。