出会いって、ホントに不思議。

今日は人形町キャンパスで、コリア語のスクーリング。
今週は宴会続きで予習を全然しなかったので、途中から全然付いていけなく
なってしまった。皆さん、よくわかっているようで、大きな声で読み上げるのを、
わたしは後からついて読んでは小さくなっていた。

明日は小テストがあるというので、復習しようとまっすぐ家に帰ると、仕事休みの
夫がいて、出かける準備をしているところだった。
それを横目に復習、復習。

まだ6時半だったので、それから近所に買い物に出かけた。
日が長いっていいな。
冬のスクーリングとはひと味違う。

踏切を渡って北口商店街を一巡りして買い物を済ませ、また踏切を渡って、
家の並びのコンビニに入る。

ほしいと思っていたものがあんまりなくて、ここの品揃えって変わってるな〜と
思ったり、コレア語をブツブツ復習しながら、それでもちょっと買い物をして
店の外に出ると、白い杖を持った若い女性がふたりと、一頭の茶色い盲導犬が、
歩道に佇んでいた。

すると、二人のうち、少し年かさに見える色白の女性が、何かを差し出しながら
「ここに連れて行ってもらえませんか!」とわたしに言った。
見ると、それはライブハウスのチケットだった。

このあたりには何件もライブハウスがあるけれど、そこに書いてある店の名は
初見だった。

住所を見ると、どうも、ここらへんではなく、駅の向こう側のようだった。
そこに、彼女たちと同行らしい男性が走ってきた。
タクシーで来たらしく、周辺を探してみたけれどよくわからなくて、と彼も途方に
暮れている。

よく聞いてみると、以前にそのライブハウスに電車で来たことがあって、
そういえば北口だったかもしれないと言う。ライブはもう始まってしまっていて、
彼はまた、探しに行く、と走り出してしまった。

彼にとってはわたしの存在が頼りだと思ったので、みんなをライブハウスに
連れて行くまでつきあおうと決めた。

まだ少し明るかったのも、心強かった。

色白の彼女と、こちらも北口に向かうことに決め、みんなで歩き始めることにした。
北口に行く道はいくらでもあるけれど、彼とも落ち合わなければならないから、
まずは南口改札まで行くのがいいのかと思う。
7時頃の駅周辺は、狭い道に、行き交う人は多いし、駐輪中の自転車も
たくさんあって大変だと思ったけれど、みんな一緒に突き進むしかなかった。

色白の彼女がわたしの肘をつかむ、もう一人の若い女性が色白の彼女と手を
つなぎ、その女性の左手が優しい顔つきの盲導犬の綱をひく。

緊張した。
踏切では二本の電車の通過を待つ。大勢の人が私たちを見ている。

ようやく踏切を渡ると、彼から色白の彼女のケータイに電話が。
代わって話すと、彼は、もう一カ所の踏切のあたりにいるらしい。
あ〜、そうだ、踏切は2カ所だった。

黄昏時だしチケットの字も地図も小さくて、わたしもよく見えない。
それでもやっと、どのあたりかわかってきた。彼には、ライブハウスの前で
待っていてください、と言って再び歩き始めた。
「見える人でも入り口がわからないくらいの、小さなお店なんです」と
色白の彼女が言う。
でも場所もほぼわかったし、男性とも意思の疎通が出来たので、
「もうすぐ着きますよ、彼も待ってるから」とふたりを励ます。

やっと、近くまで到着。すると、彼が目的のライブハウスの前あたりから、
必死に走ってくるのが見えた。
全速力で走ったのだろう、彼はすぐに合流した。
そして「もう大丈夫ですっ」と言った。

みんなに感謝してもらってかえって恐縮した。
家に着いたら、出てから1時間が経っていた。
大汗をかいていた。

復習は全部吹っ飛んだかもしれないなぁ。