告白しなけりゃ

金融業などと偉そうに書いているけれど、
全然半人前。2年めのぺーぺーなんで、
紹介欄の「金融業」の文字を見るたび恐縮してしまう。
若い先輩が、どんな脈絡だったか忘れたけれど、
「金融業を志す者は・・・」って言っていたのが
頭にこびりついていて、わたしは志した気は
全然ないんですが(申し訳ない)、縁あって
この会社にいるからには、一応そんなふうに
言ってみたかったのです。

40歳を過ぎての転職は、本当に厳しい。
今でも、新聞の求職欄と求職チラシは欠かさず
チェックしているけれど。
だめで元々と思って応募したら受かって、
本当に信じられなかったし、ありがたかった。

金融は、これまでのわたしから最も遠いところに
あったから。ついでに告白するけれど、
前の販売の仕事で、「棚卸し」を真に理解するのに
何年もかかった記憶があるんだもの。伝票の数字が
間違ってるって、事務の人に何度も返却されたり。
「検算しなさい」(苦笑)なんて言われてさ、
トホホだった。
そんなわたしが今「金融業」だ。わからないもんですね、
人生は。

日々、数字のマジック(ってわたしが言ってるだけ)に
翻弄されている。覚えることがありすぎて、大変なんて
もんじゃない。廻りのみなさんが、天才に見える。まじで。

数字って、わかる人にはかわいくって仕方ないもんかな、
と思った途端に思い出した話がある。
ルネッサンス時代の画家のウッチェルロという人が、
遠近法に熱中し、寝ずに描き続けるので、奥さんが
心配して声を掛けたら、「おまえ、遠近法ってやつは、
かわいいやつでなあ」と言ったというの。好きな話です。