「太陽の塔」とヤノベケンジ展

さっき駅を出て歩いていたら、若い女性に声をかけられた。
ここから西武線の最寄り駅までの道順は、何回聞かれた
かわからないので、
「駅までの道でしょ?同じ方向ですよ。一緒にどうぞ」と促す
と、急に彼女の顔が輝くのがわかった。

「実は、今度このあたりに引っ越そうと思って、下見に来たん
です。どんな町ですか?」と聞いてきたので、わたしは嬉しく、
物価が安いかもとか、住宅街でも、センスのいい雑貨屋さん
や喫茶店があるとか、ごちゃごちゃしていておもしろいとか、
長所を並べていった。
彼女は、「新宿までのアクセスもいいし」など、どんどん会話
が弾んでおもしろかった。道案内して、こんなに話した人は
初めて。駅前の不動産屋さんまで、紹介したりして。
気にいってくれればいいけど♪

京都話の続き。
大阪の妹のマンションは、初めての訪問。天井が高いし、
廊下もある。南側は遠くに山々。伊丹空港の近くみたい。
朝になったら、万博公園の「太陽の塔」が見えて、ナイス!

この家のオトコ衆は家を出るのが早い。7時半には、ふたり
ともいなかった。夕べもさくさく寝ていたし、まぁ、健康的
だわ!

わたしたちは、いつものように、だらだらとおしゃべり。
玄関の盛り塩が気になったので、聞いてみると、甥がもう
少し幼い頃、前のマンションで、いるはずのない人のような
ものを時々見ていたそうで、そのお祓いなのだった。

そういえば、わたしは行けなかったけれど、迎え盆のとき、
お墓の前を、ちょうちょが飛んでいたそうだ。甥は、大阪に
帰ったあとで、「おじいちゃんだったかもね」と言ったそうだ。

午後は、妹と、学校の夏休みあけ初日を終えた甥と、三人
でとんこつラーメンを食べに行った。うっとりするほどおいしか
った。
食にこだわる妹は、わたしを、こじゃれたオーガニック・レス
トランに連れていきたかったみたい。でも、甥っこは、
「オーガニックより〜、ラーメン、ラーメンは、とんこつ〜」
などと歌うので、大笑い。
わたしも、「オーガニックより、ぎとぎとのラーメン〜!」

そのあと、万博公園まで歩いた。そして、M砂ちゃんから
情報をもらっていた「ヤノベケンジ展」を見た。

70年の万博に、わたしは行けなかった。行けない人の方
が、クラスでは圧倒的多数だったっけ。
ヤノベさんは、その廃墟で遊んだ子ども時代を持った
人だった。
万博公園には、万博の名残らしきものはほとんどない。
木々が30数年経って立派な森に成長していた。
あるのは、「太陽の塔」だけ。あんなに大きいとは想像
以上だし、映像より、ず〜っとかっこよかった。

ヤノベさんのロボットも、かっこよかった。廃墟の悲哀
に、センチメンタルになった。そして再生。

まだまだ続きます。