ラップ現象

25日、日曜日、父の一周忌。
浅間山の上に雪雲がかかっていたけれど、東の空
は青空だった。浅間山は、その雲が映って半分暗い。
その雲が安中まで到達したのか、法要の最中に
雪が舞った。
そのあと、お墓でのお参りでは、ふっと止んでしまった。

法要の前に、お墓にどら焼き「三笠山」を供えた。
お堂での法要を終え、全員でお墓に向かう途中、烏が
ゆうゆうと「三笠山」をがくわえて行くのをみた。
お墓の後ろの畑の真ん中に、ヤツは、戦利品を置き、
番人のようにそのまわりをとことこと歩いていたよ。

その夜の話。
妹Aの一家とわたしたち夫婦と母が家にいた。
夕食後、みんなでまったりしていると、台所の照明が
突然、バチバチッといい、蛍光灯が点滅した。

しかもなんだか、こげくさい!

妹は子どもが寝ている和室に走ると、「誰か来て」。

オイルヒーターをたこ足配線でつなげていたため、
コードの容量を超える電気が流れ続けたらしい。
母の布団の下にあったコードも高熱を発して、畳と
敷き布団を焦がしていた。
隣りの布団で甥が安らかに寝ている横で、わたしたちは
大騒ぎ。

畳が電線の形に焦げ、蛇がのたうったよう。
布団の綿も燃えだす寸前。

そこにいたみんなが、
「お父さんが教えてくれた」と思った。
パチパチ音がしなければ、発見はもっと遅くなって
大変なことになったかもしれない。