おもちゃ

先週末、ひさしぶりに実家に帰った。
快晴で空気が澄んでいるので、山々が遠くまでよく見えた。
妙義山の左の荒船山が、高崎の手前からずっと見えていた。
この山は、まるで長方形。台形でなく。長方形。
わたしたちはよくUFOの滑走路と呼んでいた。

母のことはいろいろ心配だけど、今日はそのことは書かない
ことにして、お正月以来に会った甥っこのことを書こう。

真ん中の今6年生の男の子は、年にしては小さかった。
それにとても内気で、こうるさい兄とやんちゃな弟に挟まれ、
引っ込んでいる印象だった。

それが、10ヶ月の間に急に背が伸びてバランスがよくなり、
顔もしっかりとし、目鼻だちの良さが際立ってきていた。
まるで、蝶が羽化するときに今までくしゃっとなっていた羽が、
ピンと伸びたみたいだった。

でももっと驚いたのは、誰よりも目配りが効き、思いやりが
あって優しいことが言葉の端々でわかったこと。

妹の一家は金銭的にはとても大変で、わたしは何はさておき
妹の健康が最大に心配。ものすごく働いているけど、あんまり
報われていないから。
でも、脱皮したチーちゃんに会えて、少しだけ救われた気が
した。

昨日の大相撲の最後の取組。朝青龍安馬戦。「送りつり出し」
という珍しい技で朝青龍の圧勝。
安馬さんは、なかなかすさまじい負けっぷりだった。
今朝の朝日新聞の写真の安馬さんの顔が哀しい。

でも、でもね、写真の横に載っていた安馬さんのコメントが最高に
よかった。
「弱いお相撲さんですみません。おもちゃみたい」
ファンになりました。頑張ってね♪