同じようなことやっている

この一ヶ月ほど、眠りが浅い。明け方に必ず目が覚める。たいていそれから目が冴えて、暗い考えにはまりこむ。理由はわかっている。係長との面接でかなり本音を主張して以来、会社での立場が微妙に変化しているように感じるから。夜中の思考はどうどう巡りの出口なし。心臓が高鳴りいやな汗もかく。寝不足のせいか、カッコ悪い失敗もした。5日位前、母の心配もしないで自分のことばかりだと気付いた。それで週末は群馬に帰ろうと決めた。昨日、また3時頃目が覚めた。電話が鳴ったのは3時半。母からだった。「明日きとくれ。心臓が踊ってる。薬がよくないかもしれない」。と囁くように言った。タクシーで急行すべきなのか始発で新幹線かと悩んでいるうちに眠ってしまった。8時、藤岡の妹に電話すると、すぐに様子を見に行ってくれることになった。私が地元駅に辿り着いた時には病院に行き、心電図とレントゲンをとり、異常なしだったそうだ。顔面蒼白の母はきまり悪そうに笑った。「このまま死ぬかもしれないと思って、電話したんだよ」よくよく聞けば直接の原因はやはり人間関係だった。ダム決壊して夜中の電話。親子、同じようなことをやっている。