フランス語と上野のお山

昨日と今日とで、フランス語のスクーリングを受講した。
受講者たったの9人。その中に、以前からの洋画の
友人Sさんを発見!去年の5月に京都で会って以来。
うれしい。

でも、あらかじめシラバスで100まで憶えることと、
動詞のチェックをしてくるようにとの指示だったけれど、
ほとんど手つかずで、不安。

案の定、なかなか厳しい講義だ。9人しかいないため
発言の順番はしょっちゅう回ってくるし、どうやら上級
の人もちらほら。

講義の最後にミニテストがあり、それの点数が悪いと、
出席しても単位認定をしないという。
うわ〜、初めてだよぉ、そんなの。
それで昨日は、さっさと帰宅し、ワサワサと勉強、今朝も
5時起きで100までの数詞を何度も繰り返す。
綴りの間違い多い、ひ〜!あと、時計の読み方、なんと
してもそれで稼ぐしかないから!簡単な自己紹介以上の
動詞変化なんてとても無理だもの。
必死になると憶えるものだね、びっくりだ。

それにしても、フランス語の70から99は、不可思議
だよ。70は60+10、80は4×20、90は4×
20+10!
大昔、現役の大学で、第2外国語がフランス語だった
おぼろな記憶がある、というか紛れもない事実なんですが、
いったいナニやってたんだかね。

50年近く生きていて、フランス語だって、ファッション
関係とか食べ物関係とかアート関係とか知ってる言葉は
なくもないし、リエゾンとか読み方もなんとなく知って
いるのに、数詞の仕組みがまるで初耳っていうのも、我
ながらよくわからない。

講義は先生の教え方がうまいと見え、なんとなくわかった
気になってきていた。先生のフランス暮らしの経験や、
映画とかマンガの話とか、わたしは楽しんだ。
もちろん、過去形をちょっとやったところで終了だった
けどね。

ところが、講義が終わり、いよいよテストの直前になって、
ひとりの初老の男性が「フランス語のアルファベットも
読めない自分がこのスクーリングを受ける資格があった
んでしょうか?」と言い出した。
すると、もう一人の50代くらいの女性も「わたしは数詞
もナニも、まるっきりわかりません。これで落ちたら、
ホテル代も交通費も無駄になってしまいます」
と言い出した。
この人は今朝、「もう数詞なんか憶えられないから、夕べ
六本木ヒルズで遊びんじゃったわ」と豪語していたぞ。

そんなことで、先生は弁明に大わらわ。
シラバスに記載してたでしょ?って。

大学だもの、甘くはない。
噂では、「英語1A」は楽勝らしいけど、「フランス語
1A」はそうじゃないんだろうし、わたしにとって
西洋美術史」は甘くても「日本美術史」はそうで
なかったように、基準はまた人によって様々。

現役の大学時代でだって「日本文学演習」は甘かった
けど「漢文演習」は大変で、2年やったっけな。
そんなもんだ。たぶん彼女は今年度入学なんだろう。
これで、少しわかったかもね。

でも、試験のさなかに大きなため息を何度も漏らして、
興ざめだった。だいたいヒルズとか行ってる場合か、と
言いたい。

60点以下はないだろうと思ってテストを提出、アンケ
ートに「この形態で問題ないです」と書き、すっきりして
退出して外に出たら、大快晴だった。
これで梅雨あけかな。

埼玉のSさんと上野でお別れの後、大好きな西洋美術館に
行った。お山は、セミが鳴きかわして真夏三昧、家族連れ
で大にぎわいだった。
今度ペパキャンさんが東京に来られるときは、上野にご
案内したい。お江戸だったころからの祝祭の街を見せて
あげたいものだと思ったよ。