啓示

大学の洋画の先生たちのグループ展が京都で行われているので
今日は、大阪に住む妹と京都で待ち合わせて、一緒に遊んだ。
東京はすっきり大快晴で、雪をかぶった富士山がずっと見えて
いたのに、名古屋を過ぎたらとたんに雲がちになり、京都は
小雨だった。でもそれは短い時間で、午後には気持ちのいい
秋の日差しが降り注いだ。



行きののぞみの中で、にぎやかな若い男子のグループがいて、
聞くともなく話しに耳を傾けていたら、彼らはどうやら
理系の人びとで、量子だか粒子だかという言葉の合間に、中のひとりが、
「その論文はおもしろかったしよく理解できたけど、啓示を
得られなかったんだよ」
というのが聴こえた。おもしろかった。
帰りののぞみでは、三人席の通路側が空いていたので座ったら
内側のふたりの会話が自分の生活の収支の話しを事細かに、しかも
大声で話していて、あんまりいい気持ちがしなかったので
イヤフォンで音楽に集中したかったけど、あまりにも声が大きい。
ちょうど名古屋で前列が空いたので移動したほど。
のぞみを降りて乗った山手線では、偶然隣り合わせた知人同士らしい
男性ふたりが、「え〜〜!!元気だった?」と楽しそうに話していた。



なんだか、ちょっと奇妙な感じだったな〜。



京都では、三条のギャラリーに行ったあと、先斗町から祇園を散策。
NHKの朝ドラ「だんだん」の気分で。それはわたしたちだけでは
なかったのか、大勢の人たちで賑わっていた。
夜にはまったく違う顔なんだろうけど。
夢花さんのような若い着物姿の女性が何の用事か小走りに家々を巡って
いるのに出くわしたりした。



その先に建仁寺があって、名前しか知らなかったけれど、
特別公開の庭園を拝見、お茶室で抹茶をいただいた。
副住職さんが袈裟姿でお運びさんをやってくださり、お茶室に
飾られたお軸の解説をしていただいたり、珍しいことで
わたしたちは、大盛り上がりだった。